要約
① defenseはCover-2 MANである。
② offenseのplaycallは「QB draw X-glance RPO」であり、3通りの選択肢を持つ。
③ tear-motionに対してDEがfollowしたため、man-coverageを確信するとともに、option 2のQB drawを選択。
④ DEがRBについていったことにより、Box内のplay-sideは4vs2の圧倒的数的優位に
⑤ 3rd-&-8 situationを危なげなく更新した。
まずは動画からご覧に入れたい。
Great execution of RPO!
— まにまに (@dal_kc_manimani) 2023年1月16日
Dolphins plays 2-man.
If the linebacker didn’t follow the RB motion, Allen would throw swing. pic.twitter.com/0P3cwkRUDo
2022, Wild Card, Buffalo vs Miami, 6:11 remaining in the 3rd quarter, 3rd-&-8
Billsは3x1 formationを敷いている。
対するDolphinsは2-high lookであり、
上図の様なCover-2 Man (2-MAN, Cover-5)を敷いていると考えられる。
※Cover-2 Man (Cover-5)とは...
deepを2人でzone-coverし、underneath defenderはそれぞれのeligible receiver(= RB含む)をman-to-manする。
ここで、3rd-&-8 situationにおけるBillsのplaycallは、上図のような
QB DRAW X-GLANCE RPO
である。
RBのmotionへのadjustを見て、
① RBのswing
② QBのdraw
③ X receiverのglance(skinny post)
の優先順位に従ってplayを選択する。
※RPO (Run Pass Option)とは...
defenseのcoverageや、defenderのalignmentによって、RunかPassかを判断するoption play。modern footballでは同じみのconceptである。
Dolphinsが2-MANで守っていることより、今回RPOのread-keyとなるのは、RBをman-to-manするDE Basham (No.55)である。
もし、Bashamが上図の緑矢印のように動いた場合(つまりBlitzかzone-offした場合)、先述のoption-progressionに従ってRBのswingに投げる。
なぜなら、BashamがRBのswingについてこなかったことより、上図のとおり、offensive-left-sideのperimeterは4vs3と数的優位になっているからである。
一方、RBのswingにBashamがついてきた場合、先述のoption-progressionに従いQB drawを選択する。
なぜなら、BashamがRB swingにfollowしたことにより、Box内のoffensive-right-sideが4vs2と圧倒的に数的優位となっているからである。
このreadをより容易にするため、Allenはsnap前にRBをtear-motionさせる。
tear-motionに対してBashamが followしたため、man-coverageであることを確認し、先述のoption-progressionに従ってoption 2のQB drawを選択。
snap後、Allenはtrips-sideに目線を移し、perimeter screenを相手defenseに想起させる。
以降、BashamとAllenの位置関係に注目されたい。
BashamはRBのswingをman-coverしており、Allenがkeepしたことにも気付いていない。
圧倒的に数的優位であるため、Allenは11-yardもgainすることができた。
ちなみに、この時のtight画角は上のようである。
4vs2で圧倒的に数的優位なのがお分かりいただけるだろう。
↓参考